おいしいコーヒーって何でしょうか。
コーヒーは嗜好品ですから正解はありませんが、それぞれの正解をより精度の高いものにする方法はあるのかもしれません。
今日はコーヒーのおいしさのタイムリミットについて考えてみたいと思います。
コーヒーのおいしさのタイムリミット
コーヒーは生鮮食品
コーヒーの世界、特にスペシャルティコーヒーはワインの世界に似せているようです。
コーヒーの生育環境について出てくるキーワードのテロワール、これも元々ワインの世界で用いられていた用語だそうです。
一方で素材としてのコーヒーはワインとは真逆。
ワインは寝かせれば寝かせるほどおいしくなりますが、コーヒー豆は穫れたての新豆がベストだとされます。
それだけじゃありません。
焙煎したしたて、挽きたて、淹れたて…なんでも「○○したて」がおいしいのがコーヒー。
コーヒーでリラックスする人は多いと思いますが、“おいしい”コーヒーを追うと、意外とあわただしい中での一瞬のきらめきという感じがしてきます。笑
味の決め手とタイムリミット
コーヒーの味の8割は生豆、残り2割が焙煎で決まるといいます。
コーヒーの味の大きな要素は「香り」「酸味」「苦み」「コク」
このうち酸味やコクはもともとの豆が持っている要素が大きく、苦みは焙煎の影響が、香りに関してはこれらに加えて時間がものを言います。
「○○したて」がベストと言われる理由ですが、おいしいコーヒーの条件の現在のトレンドが「香りの高さ」にあることではないかと思われます。
スペシャルティコーヒー=特徴的な香味を持つコーヒーですから、現在のスペシャルティコーヒーブームを鑑みると、おいしいコーヒーを考えるにあたって「香り」の要素は外せないものなのかもしれません。
ニュークロップ
生豆とは焙煎する豆のコーヒー豆です。
時間がたつほどに中の水分量が減り、同時に味を特徴づける成分の量も変化します。
初年度の新豆を「ニュークロップ」、2年以上寝かせた豆を「オールドクロップ」といます。
ニュークロップは最も香りがよいとされますが水分量の多さから焙煎が難しく、味を安定させるには高い技術力が必要になるそうです。
一方オールドクロップは焙煎しやすく安定した味が出しやすいそう。
そういえば、スタバの冬の風物詩「クリスマスブレンド」はエイジドスマトラという熟成豆を使っていますね。
どれが正解ということではなく、どんな味を求めるかでこの辺りは変わってくるのかもしれません。
煎りたてと挽きたて
自宅で楽しむ分でよく言われるのがここですね。
『焙煎直後の豆を買ってくること』
『豆は淹れる直前に挽くこと』
『焙煎してから2週間以内が飲み頃だということ』
これらはすべて香りの成分が抜けてしまうからです。
焙煎直後の豆はさかんに二酸化炭素を放出しますが、その際一緒に香りの成分も抜けてしまうそうです。
また、挽くと表面積が大きくなる分、成分の放出量が豆のままの時よりも多くなってしまいます。
最近は鮮度や香りを保てるような袋が開発されていて、通販などで購入すると十中八九そういう袋に入って送られてきますが、基本は焙煎から2,3週間で使い切るのが目安です。
淹れたて
そして何と、飲み始めてからもリミットがあるようです。笑
リミットというのは『特有の香りの成分が飛んでしまう』ということで、これがだいたい20分ほどだそうです。
これで味が決まるということではなく、ただ、「香りが楽しめるのは最初の20分ほどだよ」、ということですね。
おいしいコーヒーは冷めてもおいしい
これは飲んでいると感じることですが、コーヒーは飲み始めと飲み終わりで結構味が違いますよね。
どの段階でもおいしいこともあれば、途中で飲みたくなくなることも…
おいしさの決め手として「香り」が挙げられますが、香りがなくなってしまっても甘みが際立っておいしい後味をたのしめるものもあります。
なんなら冷えてからの方がおいしかった、ということもあります。
なので急いで飲まないといけない!ということではないです。
ただ、せっかく面白い特徴を持ったスペシャルティコーヒーを楽しむ場合は、ちょっとこのリミットを意識して楽しんでみるのもおもしろいかもしれません。
限られた期間だけ、ほとんど一瞬で消えてしまう要素に出会えたら、それはきっと特別な一瞬になると思うのです。


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